高性能住宅のはじまり

私が大工になって、早いもので30年が経ちました。

今では「高性能住宅」という言葉は当たり前のように使われていますが、その始まりを知る人は意外と少ないかもしれません。

今回は、少し昔のお話をさせていただきます。

私は15歳で大工の道に入りました。

当時は和風住宅から洋風住宅へと時代が移り変わっている頃で、10代の頃は和風住宅を建てる機会があまりありませんでした。

私は昔から和風住宅に憧れていました。
「和風の家を建てられてこそ、本当の大工だ。」
そんな思いを今でも持っています。

そして17歳頃。

この頃から、住宅業界では断熱性能を意識した家づくりが全国で始まりました。
まだ国が示した当時の基準をもとに、各社が試行錯誤していた時代です。

ハウスメーカー。
建築士。
工務店。

それぞれが独自の工法で、高性能住宅づくりに取り組み始めました。

当時、お客様から多く聞いた悩みは次の3つです。

● 冬は部屋が寒い

● 夏は部屋が暑い

● 結露がひどい

この悩みを解決するために、多くの建築会社が高性能住宅を目指して工夫を重ねていました。

しかし、高性能住宅は決して一つの性能だけを良くすれば完成するものではありません。

● 断熱材を良くすればいい

● 窓を良くすればいい

● 玄関ドアを良くすればいい

● 気密性能を上げればいい

● 間取りを工夫すればいい

● 換気設備を良くすればいい

実は、どれか一つだけでは本当に快適な家にはなりません。

当時は、多くの建築会社がそのバランスの重要性を十分に理解できていなかったように感じます。(もちろん、一部の優れた会社は別ですが。)

これは、私自身が30年間現場で経験し、実際に見てきたからこそ言えることです。

次回は、高性能住宅のメリットとデメリットについてお話しします。

断熱材、換気、音、結露、玄関、乾燥、気密、間取り…。

令和の今でも課題はたくさんあります。

少しマニアックな内容になりますが、家づくりを考えている方にはきっと参考になると思います。

ぜひ、次回もお楽しみに(^^)